女性のADHD:見逃される障害

ADHDといえば、落ち着きがなく、じっとしていられない男の子、といったイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、ADHDは男性だけでなく、女性にもみられる神経発達障害の一つです。
実は、ADHDと診断されるのは男性の方が圧倒的に多いのですが、これはなぜなのでしょうか?今回は、女性がADHDと診断されにくい理由を3つご紹介します。

1. 症状の違い
ADHDを持つ男性は、相手の話の途中で割り込んだり、いらいら運転をしたりと、周りから見てもあきらかな「多動的・衝動的」症状が多いのですが、女性の場合は、忘れ物が多いとか空想にふけるなど、人目につきにくい「不注意」症状がでることが多いです。そのため、周りから見逃されがちになり、診察・診断が遅れてしまいます。

2. ADHD vs 女性の特性
女性のADHDに多い「不注意」症状は、「あの子、そそっかしいよね」とか「あの子はいつもぼーっとしてるよね」など、性格的なものだと誤解されがちです。また、ADHDによる感情の起伏を「女性らしい」と勘違いされることも多々あります。

3. ADHD vs 他の心の問題
女性は、ADHDに加えてうつ病や不安障害などの他の問題を併発していることも多く、専門家も本人もそのような他の問題に気を取られて、ADHDの可能性を置き去りにすることも良くあります。

このように、女性は男性に比べてADHDと診断されにくいのですが、適切な治療を受けることで、日常生活をより快適に送ることができます。もし、ご自身がADHDの症状に心当たりがある場合は、一人で悩まずに専門家にご相談を。

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