書評:“愛を伝える5つの方法”
みなさん、こんにちは春分を迎え、カナダではやっと夏時間に入りました。そろそろ暖かくなってくるかと思いきや、こちらではまだまだ雪が降り続いています。夏時間に雪景色という、なかなか不思議なカナダの風情を楽しんでます。スノータイヤを外せるのは、もうちょっと先になりそうですね。ところで、この記事では本の紹介をしてみたいと思います。紹介するのは、“愛を伝える5つの方法”です。この本についてこの本は、北アメリカでめちゃくちゃ有名になった本で、アメリカの国内では1100万部の売り上げ、世界49カ国で総計2000万部を売り上げたという超ベストセラーです。ちなみに2021年時点で、Amazonでの本の歴代売り上げ19位に入るという快挙を成し遂げました。これって2021年度の売り上げ19位ではなく、歴代19位です。Amazonから売り出されている本は推定3億以上なので、その3億の中で19位ですから、なかなか怪物的なベストセラーです。著者についてさてこの著者・ゲーリーチャップマンなんですが、別にプロの作家でもプロのカウンセラーでもなく、教育学の博士号を持っている、教会の牧師さんです。彼は長年教会で問題を抱えている夫婦をサポートしてきたんですが、その経験からこの本を執筆したとのことです。この本のテーマこの本のテーマを一言でまとめると、いくら頑張っても相手に愛情が伝わらないとか、相手から最近愛情を感じないという時に、いかに相手に愛情を上手く伝えるか、そしていかに相手の愛情をうまく受け取るかということですね。この本の2つの重要なコンセプトそしてこの本には、2つの重要なコンセプトがあります。一つ目は愛のタンク、二つ目は愛の言語です。愛のタンクまずは、この愛のタンク。これは人には愛情燃料タンクがあって、これが満タンな時には心も体も元気にやっていけるんですけど、これが空になってしまうと、ガス欠を起こして心身ともに動けなくなってしまうということです。例えば、旦那さんから愛されてると感じていれば、奥さんも楽しく夕食を作れるけど、旦那さんから愛されていないと感じていれば、夕食の献立を考えるのも億劫になるみたいな感じです。なので、この愛情燃料タンクにいかに上手く燃料を足し続けていけるか、ということがポイントになります。愛の言語そしてもう一つのコンセプトが愛の言語です。愛の言語とはどういう意味かというと、人にはそれぞれ、”愛情“を理解・体感する言語があるということです。この言語が2人の間で一致すると、スムーズに愛情を交流することができますが、この言語がずれていると上手く愛情のコミュニケーションが取れなくなってしまいます。海外に行って、日本語が通じない人にいくら頑張って日本語で説明しても、こちらの言いたいことが伝わらないのと同じですね。なので、相手から愛情を感じなかったり、こちらの愛情が伝わらないと感じる時には、ひょっとしたら愛情がなくなったのではなく、愛情言語がずれているのかもしれません。なので、相手と自分の愛の言語が何か、ということをまず知らなくてはなりません。愛を伝える5つの方法この本によると、愛の言語に5つのタイプがあります。”肯定的な言葉“まずは、肯定的な言葉。これは肯定的な言葉をもらうことで、愛情を感じるタイプです。肯定的な言葉とは、褒め言葉とか励ましの言葉ですね。そんなに難しい言葉はいりません。奥さんが料理を作ってくれた時に、“あっおいしいね”とか“やっぱり料理上手だね”とか、旦那さんが仕事から疲れて帰ってきた時に、“お仕事お疲れ様でした”とかいうようなシンプルで肯定的な言葉です。ポイントとしては、そのような肯定的な言葉を定期的に言ってあげるということです。褒め言葉を一年に一回とかじゃなくて。そして注意点としては、肯定的な言葉のあとに“でも”をつけない。例えば、“今日のカレーおいしいね。でも蜂蜜足したらもっと美味しくなるよ”とか“算数のテスト90点すごいね。でももっと頑張ったら次は100点取れるよ”とかです。この“でも”をつけることで、褒め言葉が褒め言葉じゃ無くなるんですね。褒めてるようで、実は批判になってます。たまにこれが癖になっている人がいるので、そのような場合は、褒め言葉を言った後そこで止める練習をしましょう。“クオリティタイム”次はクオリティタイム。これは、2人だけの邪魔の入らない時間を持つということです。2人でコーヒーに行ったり、食事に行ったり、散歩に行ったり。それとも家で単にだべるのもありですね。クオリティタイムのポイントは、2人の時間ということです。夫婦のクオリティタイムであれば、子供抜きです。もちろん家族の時間はそれはそれで大切ですよ。でもここでいうクオリティタイムは2人の時間です。注意点としては、テレビみながらとか、片付け物をしながらというような、ながらタイムはできるだけ避けた方が良いです。互いのお気に入りのテレビを一緒にあーだこーだ言いながら見るのは良いですけど、奥さんは野球に興味ないのに、旦那がテレビでプロ野球見ながら時間を過ごすのはクオリティタイムではないですね。そして、クオリティタイムの一番の敵はなんと言っても、携帯です。チラチラメールとかラインをチェックすると台無しになります。“贈り物”次は贈り物。これは、贈り物を貰うことで、愛情を感じるタイプですね。ここでいう贈り物とは、いわゆる物質的な贈り物です。でも大切なポイントは、その贈り物の値段とかではなく、これは貰ったら喜んでくれるんだろうというような、その贈り物に込められた気持ちですね。旦那が仕事の帰りに自分の大好物のお菓子を買ってきてくれたり、子供から手書きの絵をもらったりしたら嬉しいじゃないですか。お菓子や絵そのものより、その贈り物にこめられた心に愛情を感じるんですね。“奉仕の行為”そして次は、奉仕の行為。これは、肯定的な言葉とは逆に、言葉ではなく行動・行為で愛情を示したり・感じたりするタイプです。奥さんが忙しい時に、旦那が何も言わずに夕食を作ってくれたり、旦那が仕事から疲れて帰ってきた時に、奥さんがお風呂の用意をしてたりとかいう感じです。これの注意点は、押し付けにならないことです。奥さんがもう夕食を作るプランを立ててたのに、なぜか旦那が張り切って夕食を作り始めて、なぜか俺すごいだろ、感謝しろよみたいな態度を取られると台無しですよね。“身体的な触れ合い”最後は、身体的な触れ合い。これは、体の触れ合いによって愛情を感じるという方です。手を繋いだり、ハグをしたり、そしてセックスを通して自分は愛されてるんだと感じるタイプですね。これは案外相手に求めるのが難しく感じる人が多いですね。子供とか若い女性は比較的問題がないんですけど、男性はなぜか自分がハグされて愛情を感じると認めなかったり、年配の女性はいやいやもうこんな年になって体の触れ合いなんてと変な遠慮をしたり。でも、頭を撫でられて喜ぶおじさんとか、手を繋いで嬉しくなるおばあちゃんとか可愛くないですか?というわけで、この記事では“愛を伝える5つの方法”を紹介してみました。大切な相手と良い関係を長続きさせるために、愛の言語を学んで、上手く愛情を伝え・受け取る方法を学んでみてはいかがでしょう?